試験分析
試験分析

化学分析機器一覧

  • 液体クロマトグラフ

    応用例:醤油中のアミノ酸分析、残留農薬分析、不揮発性有機物の分析

    液体中で機能する吸着剤を充填したカラムに有機物等を含む試料を高圧で注入すると、カラム出口で含まれていた成分毎に分離する。 分離した各成分を屈折率や可視・紫外線の吸収率により検知し、有機物の濃度を測定する。 この場合には、GCと異なり、不揮発性の有機物等の分析に適している。

  • プラズマ発光分析(ICP)

    応用例:排水・環境水中の金属元素濃度の測定(ppmオーダー)、製品中の金属元素分析(湿式分解後の溶液試料)、産業廃棄物等の溶出試験液に含まれる金属成分分析

    金属元素等の溶解した溶液を噴霧し、プラジマ炎中に導くと、含まれる元素エネルギーの高い状態に一旦、励起されるが、直ちに、特定波長の光を発光し、エネルギーの低い基底状態に戻る。 発行波長は元素に特有なため、元素の種類を知ることができ、発光強度から元素濃度を求めることができる。

  • イオンクロマトグラフ

    応用例:塩素イオン、フッ素イオン、硫酸イオン等の濃度測定、排水・環境水・雨水等の成分分析、•ボイラー水の微量塩素濃度測定

    特殊なイオン交換樹脂を詰めたカラムにイオン成分(特に、陰イオン)を含む水溶液を注入すると、カラム出口で、各イオン成分が分離されて出てくる。 カラム出口で、電気伝導度をモニターすることにより、分離された各イオン成分の濃度を求めることができる。

  • 比表面積測定

    応用例:•活性炭の比表面積測定、細孔分布測定、脱硝触媒の比表面積測定、細孔分布測定

    活性炭等の多孔質材料のガス(N2)吸着曲線を求め、その結果を基にして比表面積を求める。ガス吸・脱着曲線から、細孔分布を計算することができる。比表面積は、吸着剤や触媒などの性能を評価する上で重要な指標のひとつである。

  • 熱分析

    応用例:石炭灰中の未燃炭素の燃焼特性、石膏の脱水過程の調査、石炭の発火温度

    微量試料を過熱しながら質量を測定したり(TG)、微量変化を測定する(DSC)ことにより、試料の熱変化を調べることができる。試料の熱による相変化(固体・液体・液体・気体)や融点の測定、物質の分解温度、燃焼温度などを調べることができる。

  • X線回折分析

    応用例:•腐食生成物の分析、岩石に含まれる鉱物の同定、フライアッシュ中の結晶性化合物

    微量試料を過熱しながら質量を測定したり(TG)、微量変化を測定する(DSC)ことにより、試料の熱変化を調べることができる。試料の熱による相変化(固体・液体・液体・気体)や融点の測定、物質の分解温度、燃焼温度などを調べることができる。

  • 蛍光X線分析

    応用例:フライアッシュの組成分析、火炉スラッグの組成分析、製品の無機元素組成分析

    粉末状の試料を加圧成型したものを試料とし、これにX線を照射すると、含まれる元素に特有の特性X線が発生する。この特性X線の波長から、元素の種類がわかり、特性X線の強度から含有濃度を知ることができる。

  • X線マイクロ分析

    応用例:腐食生成物の分析(ミクロ領域)、ボイラースケールの分析、スケールの成分分析、復水器官付着物の分析

    真空中においた試料表面に細く絞った電子ビーム(μmオーダー)を照射すると、2次電子や元素に特有の特性X線が発生する。 照射する電子ビームを走査することにより、試料表面の電子顕微鏡(>10,000倍)や元素分布を求めることができる。

  • ガスクロマトグラフ・質量分析(GC-MS)

    応用例:柑橘類の香気成分分析、残留農薬分布、環境ホルモン物質分析

    吸着剤を充填したカラムに揮発性有機物を注入すると、各成分毎に分離される(GC)分離された有機成分を電場に導くと、質量の異なるフラグメントに分解されるが、これを電場、磁場を利用して、質量毎に分離したマススペクトルは有機物の種類によっては、特有のパターンを示すことから、有機物を固定することができる。

  • フーリエ変換型赤外分光分析(FT-IR)

    応用例:プラスチックの固定、水中の油分濃度測定、•潤滑油中の酸化防止剤分析

    薄膜上の試料に赤外線を照射すると、炭素・水素結合や炭素・酸素結合のエネルギーに相当する赤外線を吸収する。これを利用することにより、試料化合物の分類や化合物の固定が可能となる。また、赤外吸収ピーク強度から、化合物濃度を求めることもできる。