設備運用・保全支援技術
設備運用・保全支援技術

鉄筋コンクリート構造物の健全性評価に関する研究

我が国の社会資本は、戦後から高度経済成長期を通じて急速に整備され、今後一斉に補修や更新の時期を迎えると言われています。メンテナンスフリーと考えられてきた鉄筋コンクリート構造物も例外ではありません。このような背景を踏まえ、現在、塩害やアルカリ骨材反応等による劣化を受けるコンクリート構造物の健全性評価に関して、次のような研究に取り組んでおります。

  • 鉄筋腐食劣化を受ける構造物の健全性評価技術

    鉄筋コンクリート構造物の塩害等による鉄筋腐食進行を予測できるモデルを開発するとともに、塩害劣化を受けた鉄筋コンクリート梁を対象として、鉄筋の腐食進行に伴う断面減少率と耐荷力低下との関係について研究を進めています。

    鉄筋コンクリート梁の載荷実験の研究
    鉄筋コンクリート梁の載荷実験の研究

    鉄筋破断非破壊診断技術

    コンクリート構造物内部の鉄筋直線部や曲げ加工部の破断を非破壊で検査できる手法(磁気法)を当社独自に開発しました。鉄筋をコンクリート表面から鉄筋長手方向に着磁した後、コンクリート表面の磁束密度を高感度磁気センサで測定します。測定分布波形から鉄筋破断箇所付近に発生する漏洩磁束の有無を判定することで、鉄筋破断の有無を検査します(M.EYEチェッカー、CPチェッカーM BTの商品ページを参照ください)。

    磁気法による鉄筋破断調査
    磁気法による鉄筋破断調査

    コンクリート品質評価技術

    非破壊試験である超音波法により、その測定により得られる伝播速度、受振波振幅、周波数特性などの様々な伝播特性を総合的に解析し、コンクリートの強度や劣化状態を把握し、コンクリートの品質を評価するための研究を進めています。

    超音波法によるコンクリート診断
    超音波法によるコンクリート診断